公開日: 2020年5月28日 - 最終更新日:2020年5月28日

熱中症に気をつけよう!食べて、飲んでしっかり水分補給!

中尾美穂
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こんにちは。GR推進室の中尾です。初夏の季節となり、気温の上昇とともに最近よく耳にするのが、熱中症予防の注意喚起です。感染症予防の為にマスク着用で過ごされている方も多い中、マスク着用時は喉の渇きを感じにくく、体の脱水に気付きにくくなり、熱中症を起こしやすくなります。これからの季節に熱中症を起こさないため、水分補給の仕方と注意点についてお伝えします!

私たちの体と水分の関係

私たちの体の大部分は水分でできています。体の中の水分は、血液やリンパ液や消化液、唾液や尿、汗といった体液に含まれます。体液は毎日入れ替わっているので、その量を一定に保つよう調整されています。このバランスが崩れ、体の水分が足りなくなった状態脱水」です。脱水状態から熱中症を起こす危険性が高くなります。体液は水と電解質・非電解質でできているので、水分補給を行う際は、水と電解質・非電解質をバランスよく補充することがポイントになります。

体の水分が不足する脱水症では、血液の量が減り、血圧が低下、必要な栄養素が体に行き渡らなくなり、不要な老廃物を排泄する力も低下します。また、食欲不振の原因にもなります。さらに、骨や筋肉から電解質が失われることで、脚がつったり、しびれが起こることもあります。こういった脱水症から熱中症や熱射病へと移行しやすくなります。体の水分不足を知らせる最初のサインは、口の渇きです。のどが渇いて水が飲みたくなるのは、脱水のサインです。脱水状態が進み、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇めまい倦怠感けいれんや意識障害などが出現した際は、命の危険を知らせるサインです。

子どもと高齢者は要注意!脱水になりやすい人は…

体液は全身にありますが、体の中でいちばん多く体液があるところは、筋肉です。体液量は筋肉量に比例しています。運動習慣があって筋肉の多い人は体液が多く、反対に、子どもや高齢者などは筋肉量が少ないので、体液の貯水量も少なくなります。

 

脱水になりやすいのは…筋肉の少ない人」、「子ども」、「高齢者です。

子どもが脱水を起こしやすいのは、子どもの体は体重のおよそ70%が水分です。子どもの体は新陳代謝が著しく、多くの水分とミネラルを必要とするため、水分量を維持するのも大変です。ちょっとしたことで脱水を起こしやすくなります。

高齢者は加齢に伴って筋肉量が減り、貯水力が低下するため、水分が不足しやすい状態です。また、感覚機能も低下するため、のどの渇きを感じにくい傾向があります。利尿作用のある降圧薬などを服用している人も少なくないため、こまめな水分補給を怠ると脱水を招く一因となります。

脱水にならないために!しっかり食べる!が基本

体の水分を維持するには、飲むだけでなく、まずはしっかりと食事を摂ることが基本となります。1日の食事の中で約1000mlの水分を摂ることができます。食事を抜いてしまうとその分の水分摂取の機会が減ってしまうことになります。まずは3食しっかり食べることを基本に、気温の上昇や運動量など生活状況に合わせて飲み物で水分を補給しましょう。
脱水になりやすい子どもの場合は、飲みたいときに飲めるお茶や水を携行するなど、いつでも飲める環境を整えておきましょう。飲む量はあまり気にせず、飲みたい時に好きなだけ飲める飲み物を用意しておくようにします。ただし、甘い飲み物で糖分の摂りすぎにならないよう、飲み物の種類には注意しましょう。


高齢者の場合は、お茶や水を用意していても口に運ばないこともあります。食事や服薬の時にコップ1杯の水を飲む、○時になったらティータイム♪といったように少量を頻回に分けて確実に摂るのがコツです。一日の中で水を飲む時間や量を決めて飲むようにしましょう。

健康な成人の場合は、アルコール以外の好きな飲み物で補給します。お茶やコーヒー、紅茶といった飲み物で補給しても問題ありません。ただ、脱水状態の時にカフェインを含む飲み物は利尿作用があるので避けます。また、子どもの場合と同様に、糖分の多い飲料の摂り過ぎには注意しましょう。

脱水になりやすい下痢・高熱!食べられない時は要注意!!

しっかりと食事がとれない時は脱水を起こしやすくなるので注意が必要です。例えば、ノロウィルスやロタウィルスのような急性胃腸炎で下痢・嘔吐が続いている時、風邪やインフルエンザにかかり高熱や発汗の多い時などは、脱水を起こしやすくなります。食事や水分が十分にとることができずに脱水になりそうな時は、経口補水液を利用するのがよいでしょう。経口補水液は、ブドウ糖と電解質を配合した飲料で、軽度の脱水状態を改善するための”飲む点滴”のような飲みものです。脱水になりそうですぐに水分を補給したい時、食事がとれずに水分補給ができていない時などは経口補水液を利用して最低限の水分補給を行い、脱水とならないように注意しましょう。

まとめ

・体の水分が不足する“脱水”は熱中症を起こしやすくなります。
・脱水を防ぐための水分補給は、1日3食しっかり食べることを基本に、足りない分を飲み物で補いましょう。
・子ども、高齢者、筋肉が少ない人は脱水になりやすいので、こまめな水分補給を心がけましょう。
・食事がとれない時は、脱水の危険性が高くなります!経口補水液も上手く活用し脱水を防ぎましょう!

これから梅雨が始まり、ジメジメとした梅雨時は体に熱がこもりやすく、熱中症になりやすい時です。
衣服や室温の調整も行いながら、しっかり食べて、飲んで、元気に過ごしていきましょう!

参考資料:ヘルシスト261号

あわせて読みたい!ヤクルト社員が伝えたい!熱中症や夏バテ予防の7つのポイント♪水分補給はとても大切!

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中尾美穂

【管理栄養士、栄養教諭】 栄養教諭として学校給食管理、食育指導の経験を経て、2008年に入社。 GR(グットリレーション)推進室に所属し、広報としてヤクルト製品情報やお客様からのお問い合わせ対応、おなかの健康と乳酸菌の関わりについての情報をお伝えしています。主に神戸市西区を中心に、健康お役立ちおもてなし事業のヤクルト工場見学や学校・保育園などで行う出前講座「おなか元気教室」の講師を担当しています。 《得意分野》元気うんちの出し方、おなかの健康づくりのお話
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