公開日: 2023年5月25日

ストレスと過食の関係とは?腸内環境を整えることに着目

中尾美穂
  • シェア
  • twitter

こんにちは。GR推進室の中尾です。
イライラやストレスを感じると、つい甘いものが食べたくなったり、ダラダラとお菓子や食事を食べ続けてしまったこと、みなさんも経験があるかと思います。食べることはストレス解消法の1つですが、食べ過ぎてしまうと、心身の健康を害してしまったり、生活習慣病や病気のリスクにもつながってしまいます。今日は、ストレスと過食の関係、食べ過ぎを防ぐ方法について解説します。

ストレスと過食の関係

ストレスを感じたり、睡眠不足や疲労が溜まっていたりすると、自律神経の交感神経の働きが強まり、私たちの体を危険から身を守る戦闘状態にします。慢性的にストレスがかかると、脳からホルモン系へ命令が出され、ストレスホルモンが放出され、戦いに備えて脂肪を溜め込もうとします。
また、ストレスを感じると、食欲を増すホルモンが分泌されたり、食欲を抑えるホルモンの働きが鈍くなるといわれています。

ストレスからの過食を防ぐには、食事の時間を大切に!

ストレスが過度な生活では、食事も不規則になりがちです。食生活の乱れがさらにストレスに拍車をかけるという悪循環に陥ってしまいます。まずは日頃の食生活を振り返ってみましょう。

  • 時間をとってゆっくり落ち着いて食べる
    パソコン作業をしながら、スマホを見ながら、といった「ながら食い」などではなく、きちんと時間をとって、落ち着いて食べるようにしましょう。ゆっくり食べることで、暴飲暴食も避けられます。

  • 1日3食を決まった時刻にとる
    忙しいときなどは、食事時間も不規則になりがちです。不規則な食事は、体調を崩す原因にもなります。生活リズムを整えて、1日3食を決まった時刻にとるようにしましょう。

 

  • 栄養バランスのとれた食事をとる
    ストレスに負けない心と体をキープするためにも、栄養バランスのとれた食事が大切です。いろいろな食べ物から栄養をとるようにしましょう。

  • リラックスして楽しく食事をする
    「食べる」ということは栄養をとるためだけのものではなく、緊張を和らげたり、気持ちを安定させたりして、ストレスを解消する働きがあります。友人との食事を楽しんだりするのもよいでしょう。

食事時間は、落ち込んだ気分を切り替え、心を落ち着かせ、ストレスから解放される時間となるよう、大切に過ごすことを心がけてみましょう。

ストレスと腸の関係 腸内環境が悪化すると心身の不調を招く!?

腸は食べ物を消化・吸収する器官のみでなく、生命活動を維持する上で、重要な働きをしていることがわかってきています。腸には、多くの免疫細胞が集まっています。また、体にとって大切なホルモンを分泌する細胞も存在しています。さらに、腸には独自の神経系を持っていることも明らかになっています。ストレスを受けるとおなかが痛くなるように、脳で考えたことが腸に伝わり、逆に腸から脳へも情報が伝えられます。実際、うつ病の患者さんでは、便秘や下痢などの腸の不調を抱えているケースが多い、という研究報告もあります。

腸の状態が悪いと、その影響を受け、体にさまざまな不調をもたらす可能性があります。逆に、腸の状態を良くしておくことは、さまざまな不調の改善にもつながる可能性があります。

ストレスからの過食を防ぐには、新たなストレス解消法を見つける!

・体を動かす
運動には、ネガティブな気分を発散させたり、心と体をリラックスさせ、睡眠リズムを整える作用があります。軽いランニングやサイクリング、ダンスなどの有酸素運動が効果的です。運動を始めるのはちょっと難しそう…なんて時は、外出して近所を散歩したり、緑の多い公園などで、ちょっとアクティブにすごしたりするだけでも効果があります。

・しっかり睡眠をとる
心と体を休めるためには、良い睡眠をとることも大切です。睡眠は体の休息だけでなく、脳を休ませる役割もあります。睡眠不足になると脳が疲れ、体の機能を調整してくれる自律神経やホルモンのバランスも崩れてしまいます。「疲れているな」「ストレスが溜まっているな」と感じるときには早めに布団に入ることを心掛けましょう。

・趣味に没頭する
好きな映画や小説、ゲームなどの娯楽に触れたり、音楽を聴いたり演奏したり、スポーツに励んだり、旅行に出かけたり、さまざまな趣味の時間を楽しみましょう。自分が心地よいと感じること、泣いたり笑ったり感情を出すこと、特に五感を使って感じるものがおススメです。仕事のことを忘れ自分の好きなことに没頭する時間を確保するようにしましょう。

まとめ

・イライラやストレスが溜まってくると、ストレスから身を守る体の反応のため、つい食べ過ぎてしまったり、食欲を抑える働きが鈍くなるなど、過食を起こしやすくなってしまう。

・ストレスによる過食を防ぐには、食事の時間の過ごし方を見直し、食事は自分のための大事な時間と思って大切に過ごしましょう。

・脳と腸は神経でつながっていて、相互に影響を及ぼし合う脳腸相関の関係にあります。腸内環境が悪化すると、心身の不調を招きやすくなる。

・食べること以外のストレス解消法として、「運動」・「睡眠」・「趣味」の時間を持つことがおススメ♪

 

  • シェア
  • twitter
The following two tabs change content below.

中尾美穂

【管理栄養士、栄養教諭】 栄養教諭として学校給食管理、食育指導の経験を経て、2008年に入社。 GR(グットリレーション)推進室に所属し、広報としてヤクルト製品情報やお客様からのお問い合わせ対応、おなかの健康と乳酸菌の関わりについての情報をお伝えしています。主に神戸市西区を中心に、健康お役立ちおもてなし事業のヤクルト工場見学や学校・保育園などで行う出前講座「おなか元気教室」の講師を担当しています。 《得意分野》元気うんちの出し方、おなかの健康づくりのお話
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

月別アーカイブ