「ヤクルトを飲むと虫歯になりやすいですか?」のご質問は、小さいお子さまをもつ方からよく聞かれます。歯を失う原因の1つ「虫歯」はどのように防いだらよいでしょうか?虫歯の原因から予防のポイントまで、健康な歯を保つために知っていただきたいことをお伝えします!
虫歯はどうしてできるの?
一般的に虫歯は、
1.虫歯のできやすい「歯質」
2.歯垢(しこう)になりやすい「食べ物」
3.虫歯をつくる「虫歯菌(ミュータンス菌)」
の3つの要素に「時間」の要素を加えた4つの要素が重なり合ってできるといわれています。
0~3歳までの虫歯予防が肝心
虫歯菌は、生まれた時には口の中に存在しません。生後、だ液を介して感染するので、同じ飲み口で飲み物を飲んだり、食事中の使用した箸で食べさせたり、取り分けたりといったことで感染します。虫歯菌が口の中に定住するのは0~3歳までの間に決まると言われています。小さいお子さんのいるご家庭は周りの家族の方も注意が必要です。
ネバネバは口の菌のすみかである
虫歯菌は口の中の“歯垢”の中にいっぱい住み着いています。歯垢は口の中や歯の表面を触った時の”ネバネバ”のことで、“口の中の菌のすみか”と思って下さい!虫歯は歯垢が歯の表面につき、食べ物のカス(糖質)をもとに虫歯菌が酸を作り、その酸が歯の内部に染み込み、中を溶かしていくことから始まります。内部がスカスカになった状態を初期虫歯といいます。そして表面が崩れ落ちて穴が開いたら虫歯です。
ヤクルトは虫歯になりやすい?
虫歯は、ミュータンス菌という球菌が食べ物に含まれる糖質(特に砂糖)を分解して、非水溶性グルカンという水に溶けにくいネバネバした物質をつくり、歯に付着することからはじまります。ヤクルトに含まれる乳酸菌 シロタ株は非水溶性グルカンをつくらず、歯に付着することもないので、虫歯の直接の原因とはなりません。
ただ、ヤクルトは糖質の入った飲み物ですので、通常のお食事と同様に食後の歯みがきといったケアをしっかり行うことが大切です。また、歯は酸性に弱いので、ジュースや酢など、酸性の食品を飲食すると歯が溶け出しますが、通常はだ液の作用により溶けだした歯の成分を戻す働き(歯の再石灰化)があります。だ液には、口の中を洗い流す自浄作用もあります。
食べ物をいつまでも口に含んでいると、虫歯になりやすくなります。特に小さなお子さまの場合は、甘いもの、すっぱいものを哺乳ビンでだらだら飲ませないようにし、食後や決められたおやつの時に飲ませてください。ダラダラといつまでも食べない、飲まないことがポイントです。
虫歯予防の5つのポイント
虫歯予防のポイントには、次のようなことがあげられます。
1.食後には、必ずうがいや歯みがきをする。
2.おやつは、時間と量を決めておく。
3.寝る前は、必ず歯みがきをし、その後は食べない、飲まない。
4.よい生活習慣をとり入れた規則正しい生活を心がける。
5.年に2回以上は、歯の定期検診に行く。
虫歯予防は毎日きちんとした歯磨きが必要です。加えて、毎日の歯磨きでも落としきれない部分のケアは、専門の歯医者さんで行うことができます。虫歯になる前の予防として歯医者さんに行くことも重要です。特に乳歯から永久歯に生え変わるころは、大人とくらべてやわらかく、虫歯になりやすいので食べ物・飲み物の与え方や歯のケアに注意が必要な大切な時期です。
まとめ
ヤクルトに含まれる乳酸菌 シロタ株は、虫歯の原因菌(ミュータンス菌)ではありませんので、直接の原因にはなりません。通常のお食事と同じように食後に歯みがきをすることが、虫歯予防になります。
お口の健康とおなかの健康は、健康な身体づくりに欠かせない要素です。乳酸菌は上手に活用することで病気の予防につながりますので、虫歯予防のポイントを参考にぜひご利用くださいね!
参考サイト
ヤクルト400特設サイト https://www.yakult.co.jp/y400/faq.html
歯の事典 https://www.apagard.com/oralpedia/trouble/details/Vcms4_00000097.html
予防歯科・小児歯科 http://www.shimasaki-dental.com/preventive.html
最新記事 by (すべて見る)
- 押部谷町|すじこん好きにおすすめ♪お好み焼き・鉄板焼き『MIKI』 - 2024年10月3日
- 「ベストパートナー制度」はじめました! - 2024年9月17日
- 加古川町備後|日本庭園に癒されるカフェ『カフェド秀』 - 2024年8月8日