こんにちは。GR推進室の浅田です。
気温が低くなり、秋から冬へと季節が移り変わる時期。
皆さん、”おなかすこやか”にお過ごしでしょうか?
さて、最近よく耳にする「腸活」。腸活とは、腸内環境を整えて良好に保つことです。
腸はどんな役割りをまかなっているところなのか?また、腸を守るために大切なことは?
そこで今回は、病院で勤務し、日々患者さまの栄養管理などを行っておられるご専門の先生より、「おなかの健康づくり」について伺いました。
ご専門の先生に伺いました
神戸掖済会病院 栄養管理部 岡本先生より「体の中の小さな住人」と題して、お話を伺いしました。
神戸掖済会病院(神戸市垂水区):神戸掖済会病院 (kobe-ekisaikai.or.jp)
岡本先生のご紹介
「体の中の小さな住人」
コロナ時代に注目される「免疫力」についてお話しします。
免疫の臓器と呼ばれる腸は、通過する膨大な種類と量の病原菌やウィルスから、水分や栄養素などを含む生命維持に必要なもののみを取り込む役割があり、腸管内に存在する無数の菌が担っています。有用性のある善玉菌、有害性を出す悪玉菌、どちらでもない日和見菌から成る腸内細菌叢は、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸桿菌が老年期には3割以上減少して悪玉菌優位に変化、細菌毒素や発癌性物質の産生が起こり下痢や便秘などの不調、免疫抑制、発育障害や高血圧、動脈硬化、糖尿病などの要因になることがわかってきました。腸内細菌叢が善玉菌優位であれば、腸内を弱酸性に保ち悪玉菌の繁殖を抑制、免疫細胞を活性化してウィルスや細菌の体内侵入を防ぎます。この善玉菌を増やすには乳酸菌飲料や納豆、ぬか漬けなどの発酵食品と、善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖を含む野菜や果物(玉葱、アスパラガス、ごぼう、バナナなど)を積極的に摂取し、善玉菌が住みよい環境に腸を整えることが大切です。
食事が摂れない場合など、点滴を用いた「静脈栄養」が長期化すると小腸粘膜が痩せて、細菌が侵入して感染症を発症しやすくなります。そこで、善玉菌と、水溶性食物繊維を同時に摂取するシンバイオティクスを用いると、小腸絨毛が成長して栄養素の吸収面積が増加、粘膜面にある腸管関連リンパ組織が機能し感染防御力が高まり腸を使えるようになります。実際に、シンバイオティクスと腸を使う「経腸栄養」を行っていますが、下痢の頻度も減少し、経腸栄養を中断することが減りました。
皆さんも腸内環境を整え免疫力アップに腸活を心がけましょう。
乳酸菌のココロ11月号にも掲載しております
こちらの記事は、乳酸菌のココロ11月号に掲載分です。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?
腸内でよい菌である善玉菌を優勢にすることが、おなかの健康を守る秘訣ですね!
これから寒い季節を迎えますが、”おなかすこやか”にお過ごしいただけるよう「腸活」を始めてみませんか?
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