こんにちは、GR推進室の浅田です。
皆さまは、「備えあれば憂いなし」ということわざをご存じでしょうか?
災害に備える、けがに備える、試験に備える・・・。備えるとは、「物事が起こった時、それに応じて行動ができるように準備する」ことです。
日常が非常事態になった時に、どんなことに直面し、どんなことに困るのか。経験していなければ具体的にイメージできない部分もあります。そこで、9月1日「防災の日」にちなんで、日頃からどんな備えをしておけば良いのかを、ご専門の先生にお話を伺いました。
「防災の日」制度の由来
日本は、これまでにも数々の大災害に見舞われてきましたが、歴史上の大きな地震災害のひとつとして記憶されているのが、1923年9月1日に起きた関東大震災です。この震災を忘れず、災害に対する備えをしっかり行おうと、1960年、国は9月1日を「防災の日」として制定しました。
ご専門の先生にお伺いしました
兵庫県立大学 地域ケア開発研究所 増野先生より、「災害時の避難生活に備えて ~エコノミークラス症候群予防~」についてお伺いしました。
増野先生のご紹介
兵庫県立大学 地域ケア開発研究所:https://careken.xsrv.jp/careken/research.html
「災害時の避難生活に備えて ~エコノミークラス症候群予防~」
災害時の避難生活で問題になることの1つに「エコノミークラス症候群」があります。2004年に発生した新潟県中越地震の際に、車の中で避難生活を送った(車中泊)住民の中に、呼吸困難や心筋梗塞、脳卒中で倒れた方が出たことから注目されるようになりました。
エコノミークラス症候群は、飛行機のエコノミークラスのように狭い窮屈な場所で長時間座っていることで足の静脈に血栓(血の塊)ができ、この血栓が体を動かした際に血管を流れ肺や脳の血管に詰まることで、呼吸困難や心肺停止状態を起こすというものです。災害時には、「ペットがいるので避難所には入れない」「知らない他人と一緒にいるのは気が進まない」「避難所に十分なスペースがない」などの理由で車中泊を選ぶ人がいます。車中泊では、足や体を伸ばせないこと、トイレを我慢して水分を十分にとらないこと、運動不足などで、エコノミークラス症候群を起こしやすい状態になります。
エコノミークラス症候群の予防のポイントは、①体を動かし足の血流を良くすること、②こまめに水分をとること(最低1日1L、1.5~2Lを目標に)、③(車中泊をする場合は)足を伸ばせるスペースを確保しシートは倒して寝ることです。足の血流を良くするためには、歩くことが良いのですが、弾性ストッキング(着圧ソックス)をはくことでも一定の効果があります。弾性ストッキングは薬局などで手に入りますので避難用持ち出し袋に入れておくとよいでしょう。
エコノミークラス症候群は車中泊にだけ起こることではありません。避難所で寝泊まりしていた人にも発生しています。避難生活でのエコノミー症候群の危険性を知っておいてください。
乳酸菌のココロ9月号にも掲載しております
こちらの記事は、乳酸菌のココロ9月号に掲載しております。
まとめ
皆さまは、災害への備えは万全でしょうか?
『もしも、災害が発生したら・・・』非常用持ち出しバッグは準備できていますか?避難場所や避難経路を確認していますか?「もしも」が起きたときに、うろたえることなく過ごせるように、今一度、ご自身の備えを見直してみませんか?
最後に・・
家族で避難先や連絡方法などルールを決めておくことも大切ですね。災害をイメージして、どのように行動すれば安全に避難できるかなど考えてみましょう。
【参考サイト】
・特集-政府広報『防災・減災』お役立ち情報 自然災害から命を守るため、知っておいてほしいこと | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
・多様な避難の手引き 第2版(A3両面印刷版)(PDF:11,384KB)
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